
【無角和種の世界】 山口県発! 美味しさのギュギュッと詰まった希少な赤身肉
知っていれば自慢できる! 「無角和種」ってな〜に?
肉好きの皆さん、こんにちは!
我々の生活に欠かせない存在である「和牛」。「和牛」と聞くと、高級なイメージをもちますが……具体的にどんなお肉なのか、説明できる人は案外少ないのではないでしょうか。
さて、和牛は、大きく分けて4つの品種に分類されています。
黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種
以上の4つ、ご存知でしたか?
今回は、この中から最も飼育頭数が少なく、希少な品種「無角和種」についてご紹介していきます!
知らなかった! というあなたも、分類くらい知ってるよ! というあなたも、無角和種の情報満載でお送りしますので、ぜひチェックしてくださいね。
それでは【無角和種の世界】、スタートです!
「“角”が“無”い」=「無角」…?
まさに、その通り! 名前が表すように、無角和種には角がありません。
出典:http://www.town.abu.lg.jp/guide/mukakuwagyunituite/
真っ黒な見た目は黒毛和種にそっくりですが、角が無いためこちらは「無角和種」に分類されます。基本的に黒いが多い品種ですが、その基準はあくまでも角の有無。色に関わらず、角が無い牛は「無角和種」です。
また、ほかの和牛と比べると比較的小柄で、オスは体高140cm・体重800kg、メスは体高約120cm ・体重450kgほど。それにも関わらず、産肉量が多いことは大きな特徴。内臓類を取り除いた後に残る肉の割合を表す「歩留まり」の数値が高いんです。
このことから、肉用牛として重宝されてきたんですね。
黒毛和牛よりも高級?! 欧米×日本の美味しいサラブレッド
では、この「無角和種」どのようにして生まれたのでしょうか?
無角和牛が誕生したのは大正時代のこと。舞台は阿武郡大井村(現在の山口県萩市)です。
きっかけは、欧米で一番美味しいと名高いアバディーンアンガス種の血統をもつ種雄牛が、大正9年に国の畜産試験場中国支場から導入されたこと。これが在来の黒毛和牛に交配され、無角和牛が誕生しました。
その後改良を続け、山口県阿武郡一帯に無角和牛が広がっていきます。昭和38年には1万頭近くに達し、高級肉として扱われることの多い黒毛和牛よりも高値で取引されることも!
しかし、消費者指向の変化や牛肉の輸入自由化により、無角和種は徐々に衰退していきます。平成6年には250頭余りと、最盛期の40分の1ほどにまで減少してしまいました。
現在の飼育頭数はそれぞれ、黒毛和種は約160万頭、褐毛和種は約20万頭、日本短角種は数千頭とされていることを考えると、無角和種がいかに希少な品種になったかがわかりますね。
そして、このままでは絶滅してしまうという危機感のなか、山口県の関係者や地元の方が協力し、無角和種を飼育する「繁殖センター」を建設。現在は、この場所を核にした新しい生産流通システムを構築すべく、新たな無角和種の再生を目指しているんだとか! 肉好きとして、これは応援したくなりますね。
無角和種のふるさと・山口県阿武町
実は、現在「無角和種」が飼育されているのは、全国で山口県阿武町のみ!
阿武町では、環境に配慮しながら、飼料にこだわった飼育をしているそう。豊かに広がる大自然のなかで、栄養たっぷりの牧草をいっぱい食べ、一頭一頭大切に育てられているようです。
出典:http://www.town.abu.lg.jp/guide/mukakuwagyunituite/
そんな阿武町の役場HPには、無角和牛肉が安心・安全な肉である理由として、以下のように記載されています。
◯無角和牛肉が安全な訳は…。
1.阿武町福賀の自然豊かな環境のなかで1頭1頭丹念に飼育しています。
2.粗飼料は、地元の高原で採れた『稲わら』や『牧草』を使用しています。
3.肉骨粉が一切入っていない配合飼料を使用しています。
4.無角繁殖センター生まれの純粋な阿武町っ子です。
(引用:http://www.town.abu.lg.jp/guide/mukakuwagyunituite/)
地元みんなで力を入れ、無角和種の飼育が行われていることが伝わってきますよね。
例えば、耕畜連携の取り組みとして、畜産農家と耕種農家が連携。「移動放牧システム」として、中山間地域の「放牧牛管理組合」や町役場等と密に関わり合って無角和牛を盛り上げています。様々な立場の人達の協力によって、無角和種は守られてきたんですね。
無角和種の、ヘルシーで風味豊かな赤身肉
ここまで、無角和種の歴史や飼育について見てきましたが……みなさん、そろそろ気になってきましたよね?
「で、どんな感じのお肉なんだろう…。」
はい! 早速、ご紹介していきましょう!
出典:http://www.town.abu.lg.jp/guide/mukakuwagyunituite/
産肉量が多いだけあって、ずっしりとした塊ですね。肉質としては、赤身が多く、黒毛和種などに比べるとサシ(霜降り部分)は少なめです。
赤身肉が多いということは、アミノ酸が豊富であるということ。噛めば噛むほど、和牛独特の風味が深まります。そしてなんといっても、赤身肉はヘルシー! 健康や美容を意識した近年の赤身肉ブームにより、注目もされていますよね。
「でもやっぱり脂がないとねえ…」と思ったそこのあなた! わかります。
でも、無角和種のお肉のサシは“比較的”少ないとはいえ、程よい入り具合なのがポイント。だから、脂の甘さもきちんと感じることができますよ。
さらに、赤身部分が多いにも関わらず柔らかいというのも、無角和種のお肉の特徴。お年寄りから子どもまで、みんなで味わうことのできるお肉です。
超希少・無角和種を、食べることはできるのか?!
結論から申し上げますと……食べられます!!
山口県のJAタウン公式ホームページ《正直やまぐち》から、この無角和種のお肉をお取り寄せすることができるんです。
出典:https://www.ja-town.com/shop/g/g64015148001A1/
内容によりますが価格はおよそ5000円前後と、リーズナブルなのも嬉しいポイント。
なにせ希少なお肉ので、在庫切れや完売となっている場合も多くあります。ぜひ、こまめにホームページをチェックしてみてくださいね。
■正直やまぐち
: https://www.ja-town.com/shop/c/c6401/
ふるさと納税の返礼品にも
実は、この無角和種のお肉、山口県阿武町のふるさと納税の返礼品でもあるんです。
出典:https://www.ja-town.com/shop/g/g64015148001A1/
15000円分の寄付で、焼肉用300gの無角和牛が食べられますよ。基本的に毎月10セットと数が限られており、品切れの場合もありますので、その点はご注意を!
ほかにも、阿武町には美味しいものがたくさん。海岸部の気候を生かして生産されているキウイフルーツ、またそれを利用したジュースや手作りジャムも返礼品になっていますよ。
■ふるさとチョイス「阿武町のお礼の品情報」
: https://www.furusato-tax.jp/city/product/35502
東京のお店ではほとんど手に入らない無角和牛ですが、直接訪れて食べることが難しいこの時代、現地から自宅まで配送してくれるのがとても嬉しいですよね。
もちろん、もし山口県を訪れる機会があれば、現地で無角和牛を堪能したいものですが…!
これであなたも「無角和種」マスター!
さて、今回は【無角和種の世界】についてご紹介してきました。和牛の品種を語るなら、最も希少な無角和種の話題はかかせませんね!
まずは、実際口にして、その味を確かめてみてはいかがでしょうか。そのギュッと詰まった美味しさに感動すること間違いなし、です。
それでは、次回もお楽しみに〜!
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